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出典:http://anpan-movie.com/2017/pc/index.html

 映画『それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険』という作品がある。
 毎年夏になると公開されるアンパンマン映画シリーズの2017年版だ。

 これを先日、3歳の子どもを連れて観に行った。
 予備知識はほぼないが、タイトルと画像を見れば、「まあ、アンパンマンとゲストキャラクターのブルブルってのが交流を深めながら宝探しをする感じのやつでしょ?」というのは想像できた。
 メインビジュアルで大きく描かれているのがアンパンマンとブルブルであることからも、それは明白だった。

 ……と、思っていたのだが。
 いざ実際に観てみると、この映画の実態は……!!



カレーパンマン無双



 カレーパンマンが主役のカレーパンマン無双だったのだ!マジかよ!!
 個人的な印象に基づいてこの映画にタイトルを付けるなら、『天元突破カレーパンマン お前のパンチで天を突け!!』だったのだ!!
 うわああああ!かっこいいよお!カレーパンマン兄貴超絶かっこいいよおおおおお!!

 カレーパンマンが主役を務めたのは、29年続いたアンパンマン映画の歴史のなかで初。
 しょくぱんまんなど他の主要キャラはほとんどがすでに1回は主役を務めたことがあるので、ある意味では待望の大抜擢だったと言える。でもカレーパンマンは主要キャラ勢のなかでは不人気なので特に誰も待っていなかったとも言える。



序盤から主役フラグを立てまくる



 作品のおおよそのあらすじは、アンパンマンたちのもとにライオンの少年「ブルブル」(CV:多部未華子)がやってきて、なんやかんやあってみんなでブルブルの宝探しの旅を手伝う冒険に出る、というもの。
 勇敢な探検家をめざすブルブルだが、じつは名前が示すように、そうとうな臆病者。たとえばただ歩いていても、少し耳慣れない物音がしただけで飛び上がってしまうほど。先が思いやられる……
 そんな彼を、序盤からカレーパンマンが積極的にフォロー。アンパンマンやしょくぱんまんのようにただ優しいだけではなく、しばしばからかってブルブルの緊張をほぐすなど、コメディリリーフもできる彼ならではの個性を存分に発揮し、誰よりもブルブルとの距離を縮めていく。
 この時点で、カンのいい大人は「あれ?これって今回はひょっとしてカレーパンマン回なんじゃねえか……?」と感づき始める。



仲間たちの分断、そして……

 冒険のさなか、アンパンマン一行はアクシデントにより3隊に分断されてしまう。
 1隊はアンパンマンひとり、1隊はしょくぱんまん、ドキンちゃん(変装中)、ばいきんまん(変装中)、クリームパンダ、そしてもう1隊はブルブルとカレーパンマンのペア。
 来たアアアアアアア!これはカレーパンマン回確定だアアアアアア!!(ぼくの心の声)

 映画の中盤はほぼすべて、臆病なブルブルを導きながら冒険するカレーパンマンの姿が描かれる。かあっこいい!
 しかも、カレーパンマンはただブルブルを導くだけではない。率先して身を危険に晒し、ときにダメージも負うがつねに飄々とし、ときに自身の哲学をブルブルに語ることで、ブルブルを探検家として、そして人として成長させようと振る舞う。かあっこいい!!

「ねえ、どうしてカレーパンマンは怖くないの?」
「……さあ、わかんねえな。でもよ、なんでもやってみないと、前には進めないだろ?」


 うわああああああ!かっ、かかかか、かああああっこいいいいいい!!
 兄貴!カレーパンマン兄貴ぃぃぃぃぃ!!




僕がカレーパンマンを助けるんだ!



 ボロボロになりつつも決して歩みを緩めないカレーパンマンの背中を見るうち、徐々に意識の変化が起き始めるブルブル。
 しかし、人とはそんなにすぐ変われるものではない。勇気を出して行動してみた場面もあったが、失敗も多く、ブルブルはいまだ自分に自信を持つことができないでいた。
 そんなとき、ブルブルの油断がもとでカレーパンマンはばいきんまんに捕縛され、連れ去られてしまう!

 そして、場面はばいきんまんが駆る大型ゴーレムとのラストバトルへ。このとき、戦意を失ったブルブルはまだここに到着できていない。
 アンパンマンの活躍によってカレーパンマンを解放することには成功したが、直後、ばいきんまんの新兵器により、カレーパンマン以外の味方全員が石柱のような状態に変えられてしまう。
 ひとりでばいきんまん&ゴーレムと渡り合うカレーパンマン兄貴だが、徐々に追い詰められ……
 そして、まさにゴーレムがカレーパンマンを踏みつぶそうとしたその瞬間、ブルブルが登場!
 カレーパンマンのピンチを目の当たりにした彼は決死の覚悟で突進し、ついにカレーパンマンを救い出す!

 その後、いろいろあって敵を倒したり宝を見つけたり、ということはあったのだが、この映画のクライマックスは明らかにそこだった。
 漢(おとこ)カレーパンマンに導かれ、ついに自身も漢となったブルブル。なんかよくわからんがぼくはその熱さにボロボロ泣いていた。天元突破グレンラガンを観たあとのようにボロボロ泣いていた。カレーパンマン=カミナ、ブルブル=シモン説をここに提唱したい。



上映終了後、赤く目を腫らす男たち

 映画が終わりシアターが明るくなり、ふと周囲を見渡すと……
 ぼく自身も含め、パパたちが高確率で目をウルウルさせている!こらえきれずハンカチで顔を隠しているパパもいる!!
 ですよね!これは男は泣きますよね!
 兄貴ぃ!カレーパンマン兄貴ぃぃぃいぃ!!うおおおおおおおおおおお!!





 家に小さな子どもがいる人は、ぜひ観に行ってほしい。
 そうでない人は、映画館に行くのはハードルが高いだろうから、ブルーレイやDVDが出たときにレンタルでもいいからぜひ観てほしい。
 2017アンパンマン映画、『天元突破カレーパンマン お前のパンチで天を突け!!』をよろしくね!!