(2016年11月22日 NHK総合1)


 2016年11月22日午前5時59分ごろ、福島県沖を震源とする、最大震度5弱の地震があった。
 震源の場所や、広い範囲に津波警報・注意報が出たことから、東日本大震災を思い出した人も多いだろう。

 ぼく(神奈川県在住)は毎朝5時半に起きてNHKを観ており、この日ももちろん観ていた。
 地震発生直後から、NHKはEテレやラジオも含め、津波への警戒と避難を呼びかけるアナウンスを何十回も、1時間以上にわたって繰り返していた。

 その内容が、非常に簡潔でわかりやすく、かつきちんと危機感と行動意欲を呼び起こすものであり、とてもとてもすばらしかったので、書き起こしてみた。

 そこに放送現場のアドリブが何割ほど含まれていたのかはわからないが、おそらく東日本大震災以降、NHKが総力を挙げて考え、津波対策の要点を詰め込んだであろう、すばらしい警告文だ。
 そのまま津波対策のガイドラインとして心に刻んでおいて損はない内容だと思う。
 ぜひ、いや、こればかりは絶対に読んでおいてほしい。



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NHK総合 6:20ごろから、約1分半のアナウンスを書き起こし
(アナウンサーが強調した部分は太字、特に強調した部分は赤字で表記)


 ……津波注意報が出ている地域のみなさんも、決して、海の様子など見に行かず、海岸や川の近くから離れるようにしてください。
 津波は、予想の高さを超えることがあります。斜面を駆け上がり、内陸深くまで押し寄せます。また、何度も押し寄せ、急に高くなることがあります。
 いますぐに行動をしてください。いますぐ、逃げてください。
 福島県に、津波警報が出ています。津波はすぐに来ます。予想の高さは3メートルです。
 みなさん、東日本大震災を思い出してください。
 命を守るために、いますぐ行動をしてください。
 みなさん、いますぐ、可能な限り高いところへ逃げてください。近くに高台がなければ高いビルの上か、海岸から遠く離れたところへ逃げてください。
 決して、立ち止まったり、引き返したりはしないでください。周りの人にも避難を呼びかけながら逃げてください。
 東日本大震災を思い出してください。
 すぐに津波が来ます。すぐに津波が来ます。予想の高さは3メートルです。
 津波は大きな水の塊です。すさまじい力を持っています。家などを押しつぶします。
 みなさん、東日本大震災を思い出し、いますぐに行動をしてください。
 時間が経過しても、決して油断しないで、このあとも避難を続けてください。
 東日本大震災では、いったん避難したあと自宅に戻り、被害に遭われた方が多くいました。
 最悪の事態を想定し、考えて行動するようにしてください。
 いま、自分がいる場所は絶対に安全だとは思わないようにしてください。
 すでに避難をしているという方も、いまいる場所で、海からの距離、川からの距離、また、高さは充分でしょうか。できるだけ海から遠くへ、また、高いところへ避難を続けてください。
 津波はすぐに来ます。予想の高さは……
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 特に、「いますぐ」「命を守るために」「東日本大震災を思い出してください」といったフレーズが印象に残る。
 公共放送として冷静さを保ちながらも、強く真剣に、早急な避難を促す姿勢がよくわかる。




注:このアナウンスは、あくまで11月22日に福島県沖で発生した地震を受けて放送された警告文です。
津波対策として必要な認識・行動は、地震の発生地や規模、天候、時間帯などによって、異なる場合があります。
実際に地震に遭われた際は、まず安全の確保を最優先に、必ずテレビやラジオ、インターネットなどで適切な情報を取得し、そのとき最適な避難行動に努めてください。


雨ニモマケズ: 外国人記者が見た東日本大震災
ルーシー・バーミンガム
えにし書房
2016-12-21