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 ある平日、急に休みが取れてめちゃめちゃヒマだったので、DMMゲームの『神姫プロジェクト』を始めてみた。その後もちょこちょことプレイして、計10時間くらいは遊んだと思う。

 その感想を端的に述べるなら、神姫プロジェクトは「長所がたくさんあるけど、それらをことごとく短所が潰してしまっているゲーム」であるなあ、という感じだ。
 『艦これ』『千年戦争アイギス』『かんぱに☆ガールズ』などを長くプレイしているDMMファンのぼくだが、神姫プロジェクトに関してはイマイチ合わなかった。10時間でけっこう「もういいかな」と思えてしまった感覚がある。

 とはいえ、せっかく10時間もプレイしたので、今回は個人的に感じた神姫プロジェクトのいいところ・悪いところをお伝えしていきたい。



10時間やっただけの人間が偉そうに語るぞ!
神姫プロジェクトの長所と短所。



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【長所1】美麗なグラフィック、戦闘画面の愛らしいちびキャラ絵
【長所2】序盤のランクアップとAP・BP回復が早く、開始数時間は休みなしで遊び続けられる

【短所1】あらゆる操作のたびに通信・ローディングが細かく入り、レスポンスが極めて悪い
【短所2】UI設計が粗雑で操作を覚えづらく、ムダな画面遷移が多い


 グラフィックは本当にすばらしい。かわいいちびキャラがアニメーションで躍動する戦闘シーンは、見ているだけで楽しい。敵キャラのデザインにも力が入っている。
 序盤は適当にやっていてもどんどんランクアップしてAP・BPが回復していくので、「かわいいなあ、かっこいいなあ」なんて言いながら戦闘しているだけで平気で半日つぶせてしまうくらいのポテンシャルがある。
 とにかく「つかみ」の数時間でテンポよくのめりこませて時間を使わせ、後戻りしにくくする、というのがソーシャルゲームの定番設計なので、そういう意味では完璧と言える。教科書通りの設計である。

 ……のだが、「頻繁な通信・ローディング」と「イライラするUI設計」という短所が、ユーザーののめりこみをことごとく阻害してしまう。
 最初こそ「いまサーバーが混んでる時間帯なのかな?」「まだ操作に慣れてないだけかな?」と好意的に解釈したくなるが、1~2時間もプレイすれば「あ、そういうレベルの問題じゃないなこれ」と気づく。

 スペックは高いが、それを完璧に殺す操作系統。ガンダムをWindows95で動かしたらちょうどこんな感じだと思う。



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【長所3】グラブルを丸パクリしたおかげで、ある程度完成度の高いゲームシステム
【短所3】グラブルを丸パクリしたせいで、グラブル以上のものがひとつもないゲームシステム

 神姫プロジェクトが「エロブル」(エロいグラブル)の俗称で呼ばれていることはご存じの通りである。
 ゲームシステムは本当に瓜二つで、オリジナリティはよくも悪くも皆無。「劣化コピー」という言葉がここまでピッタリなゲームも珍しい。
 よく言えば、グラブルと似た感覚で楽しめる。悪く言えば、「じゃあグラブルやれよ」と言われたらなにも言い返せない。
 エロ要素に価値を見出せたか、「絵柄が好み」「BGMが好き」といった特定の部分に強く惹かれたか、よほどの惰性があるかでないと、神姫プロジェクトをプレイし続ける意義はすぐになくなってしまう。



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【長所4】(R版のみ)ハーレムエピソードのアニメーションが非常に高品質
【短所4】(R版のみ)ハーレムエピソードのシチュエーションがハード系に偏りすぎており、人を極端に選ぶ

 人間、性欲に勝る欲はない。いくら他に悪い部分があったとしても、エロければだいたいのことは許せてしまうものだ。
 たとえゲームシステムがグラブルの劣化で50点だったとしても、エロが100点なら足して150点じゃないか!イエーイ!!

 ……ただ、ここにも残念な点がある。
 ハーレムエピソード(いわゆるHシーン)はアニメーション&フルボイスで映像と音声はクオリティがめちゃくちゃ高いのだが、話がことごとく最悪なのだ。
 具体的には、女性キャラが一方的に敵勢力に暴力を振るわれたり陵辱・レイプされたりして特に救いもないまま終わる、というのが全体の半分以上を占める。っていうか印象的にはほぼぜんぶそれ系。
 主人公と対象の女性キャラがなかよくイチャイチャして、みたいなのは基本的にないと思ったほうがいい。どこが「ハーレムエピソード」だよ!とはおそらく全ユーザーがいちどはツッコんだことだろう。
 シナリオライターの好みなのかもっと上のほうの指示なのか知らないが、素材はものすごくいいのに味付けに大失敗してしまった感がすさまじい。なぜ制作側が自らユーザー層を「エロいグラブルをやりたい人」ではなく「胸糞ハードコア系専門のエロいグラブルをやりたい人」に限定してしまったのだろうか。ふつうにやってくれれば実用性めっちゃあったのに……



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【短所5】無課金プレイの限界を感じるタイミングが他のDMMゲームより明らかに早い

 これは純粋な短所。神姫プロジェクトが持つ経緯を考えればやむをえないことなのだが……

 神姫プロジェクトは、運営開始直後の炎上騒動によって多くの初期ユーザーを失ってしまった。2chやツイッターでかなり話題になったので知っている人も多いだろう。
 それは現在も尾を引いており、アクティブユーザー数はぼくがやっている『艦これ』『アイギス』『かんぱに』あたりと比べると明らかに少ない。2016年3月30日サービス開始だから、ふつうならまだまだ勢いがあっていい時期なのに。

 しかし、神姫プロジェクトは最近のDMMゲームのなかでは比較的大型のプロジェクト。初期開発費・広告費はそこそこかかっているほうだった。
 大コケは許されない。でも状況的に新規ユーザーの獲得は見込めない。そのなかで経営的には、最初の上半期、あるいは1年のなかで確実に利益を創出していかなければならない。
 となると、ビジネスとしてはどうせざるを得ないかというと、取り急ぎ客単価を上げていくしかないわけである。悪い言い方をすれば、炎上騒動があっても残ってくれている古参ファンから搾り取っていかざるを得ないわけである。

 なので、艦これやアイギスやかんぱにが持っているような、「つねに最新コンテンツを最高難度でクリアしたいとかじゃなけりゃ無課金でもそこそこやれまっせ」的な余裕は神姫プロジェクトには一切ない。ちょっとプレイすれば、「あ、わりとガッツリお金取りに来てらっしゃるんですね……」というのはすぐにわかる。びっくりするほどわかりやすいので嫌悪感は逆にないのが救いか。





 長所も短所もハッキリしているゲームだが、何度も書いているように、料理の方法が悪いだけで、持っているポテンシャル自体は非常に高い。長所に強く魅力を感じるようであれば、ハマれる人も少なくはないだろう。ぜひいちどはやってみてほしい。
 いろいろ思うところはあるが、いちDMMファンとしては神姫プロジェクトにもぜひがんばってほしいところである。